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ハワード・ベーカー駐日大使の就任宣誓式におけるブッシュ大統領およびベーカー大使の挨拶

ホワイトハウス イーストルーム
2001年6月26日

ブッシュ大統領: ベーカー上院議員、あなたのためにこんなに大勢の人がホワイトハウスに集まってきた。(笑)副大統領、国務長官、そしてジョージ・テネットCIA長官も列席のはずだし、オコーナー最高裁判事のご出席にも感謝申し上げる。また、駐米日本大使ならびに令夫人のご臨席にも謝意を表したい。

 マドレーン・オルブライト前国務長官もお出でのはずだし、ラリー・イーグルバーガー元国務長官の姿も見える。エリザベス・ドール上院議員のご出席に感謝申し上げる。すでに紹介があったように、歴代の駐日大使も壇上におられる。上院議員の方々ならびにテネシー州の議会代表者の方々も列席されている。

 ご列席の皆さんに、改めて感謝申し上げる。本日、米国は、わが国で最も尊敬される政治家の1人に、駐日大使という重責を託す。その役割は、米国にとって最も重要な友好国の1つである日本との関係を引き続き発展させていくことである。ハワード・ベーカーは、長年にわたる輝かしい経歴の中で、多くの職責を全うしてきた。それらには、海軍軍人、上院議員、上院院内総務、大統領首席補佐官などが挙げられる。

 そしてまもなく、彼の経歴に「大使」が付け加えられる。繰り返し述べるが、ハワード・ベーカーの駐日大使就任を、米国は敬意をもって迎える。(拍手)

 ここにおられる歴代の駐日大使は、皆、優れた外交の生きた手本である。中でも、マイク・マンスフィールド、ウォルター・モンデール、トム・フォーリー、そしてハワード・ベーカーの議員在職年数を足すと100年を越えてしまう。(笑)皆、随分と当選回数を重ねてきたことだ。(笑)

 マイク・マンスフィールドだけで34年にもなる。マンスフィールド上院議員の時代から、有力政治家を駐日大使に任命するという伝統が始まった。マンスフィールド大使は11年以上も駐日大使を務め、これは歴代大使の中でも一番長い。日本のメディアは、彼ら有力政治家たちを「オオモノ」つまり「大きい人(大物=実力者)」と呼んでいる。(笑)本日、この「オオモノ」の系譜の始まりとなった人物にこの式典に参列していただいたことは、大変名誉なことである。

 ところで、サーモンド上院議員がきわめて明確に私に語ったところによると、彼はマンスフィールド上院議員、あなたより4カ月若いということだった。(笑)

 米国は、日本に最も優れた人物を送り出す。それは、日本が米国にとって最も重要なパートナーだからである。日米同盟は、両国が共有するきわめて重要な戦略的・経済的利害に根差している。この同盟関係は、アジアにおける平和と繁栄の要である。そして今や、日米のパートナーシップは、地球規模の課題に取り組む上での支えにもなっている。

 私は、今週末に小泉首相をキャンプデービッドにお迎えすることを楽しみにしている。われわれは共に、日米の安全保障関係を引き続き強化していく道を探っていく。また、日本経済の改革と再生に向けた首相の計画について話し合う。さらには、アフリカにおけるエイズや気候変動(地球温暖化)などの地球的規模の課題についても、日米両国がいかに協力して現実的な対応ができるかについて話し合う。

 私はまた、小泉首相に、わが国の第38代駐日大使が、傑出した才能と気品とユーモアを兼ね備えた人物であることをお伝えする。ハワード・ベーカーは、これまでに就いたすべての職務において、国家の安定のために、その非凡な知性と抜群の才能を発揮してきた。それは、危機に際しても同様である。

 ハワード・ベーカーは名門の出身である。祖母のリリー・「マザー・ラッド」・マウザー(笑)はテネシー州初の女性保安官である。(笑)彼の父も義母も下院議員であった。彼はまた、名門の女性と結婚した。エベレット・ダークセン上院議員や共和党の重鎮であったアルフ・ランドンは、彼の義父にあたる。そして、小泉首相も後に知るところとなるが、ベーカー夫人は、卓越した女性であるナンシー・カセバウム・ベーカー上院議員である。(拍手)

 ハワード・ベーカーは、上院議員時代、有能な上院議員であるためのルールを設けていた。そしてそれを「ベーカーの1ダース」と呼んでいた。その1ダースには、「話すより相手の話しを聞くこと」「忍耐強くあること」「必要のあるなしにかかわらず、真実を語ること」そして「礼儀正しくあること、またそれを他の人にも薦めること」が含まれる。

 これらのルールを聞けば、ハワード・ベーカーが米国の歴史にかくも輝かしい足跡を残し、また今後も引き続き素晴らしい業績を積み重ねていくことがお分かりになると思う。ベーカー大使、心からお祝いを申し上げる。

ベーカー大使:  大統領閣下、祝意をいただいたことに感謝申し上げる。(拍手)

ベーカー大使が宣誓する)(拍手)

ベーカー大使: 大統領閣下、パウエル国務長官、大使ならびに上下両院議員各位、ご列席の皆さん、私は今、圧倒される思いであり、また、感謝の念でいっぱいである。大統領閣下、私は日本に赴き、米国を代表し、閣下を代弁することを名誉に思う。

 私は、大統領や国防長官、国務長官そして副大統領など、ブッシュ政権の多くの閣僚や議会の同僚との話し合いを通じて、私に与えられた責務を理解し、それを遂行していく決意を固めた。

 私はまた、日米関係が特別で比類ないものであることを理解している。両国の歴史とこれまでの関係を考えると、日本と米国が、かくも強い絆と、相互の尊敬と、世界平和に必要な共通の理念を育んできたことは驚嘆すべきである。

 私の友人であり歴代駐日大使の1人であるマイク・マンスフィールドは、「日米関係は世界で最も重要な2国間関係である。それは他に類を見ない(bar none)」とよく言ったものである。大使、私がいつも不思議に思っていたのは、「bar none」を日本語でどう訳すかということである。(笑)

 しかし、私はマイク・マンスフィールドの見解に賛成である。実際のところ、日米関係は、少なくとも私の人生において、また私の経歴において、最も重要な2国間関係であり、今後もそうあり続ける。日米関係は、日本のみならず、アジアさらには世界における米国の政策の要である。

 大統領閣下、私にこのような機会を与えていただいたことに感謝申し上げる。パウエル国務長官、あなたと再び仕事をする機会が与えられたことを感謝する。また、86ページにもおよぶ書類に記入したり(笑)、政府倫理局の資格審査にパスしたり(笑)、われわれの結婚生活を存続させたり(笑)といった、大使指名承認に至るまでの数々の困難を乗り越える手助けをしてくれた皆さんに感謝申し上げる。私とナンシーは、困難に出会う度に、互いに「今度もまた、きっとうまくいく」と言い合ったものである。(笑)

 友人の皆さん、私の駐日大使就任は、ナンシーの支えなしにはありえなかった。私たちは共に手を携え、米国を代表し、日米関係と世界平和に貢献していく。

 大統領閣下に、私の感謝の念を重ねて申し上げる。(拍手)

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