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*以下は、2002年2月28日付の朝日新聞朝刊に掲載されたベーカー大使の寄稿を、朝日新聞社の許可を得て転載したものです

日米首脳会談 米国は日本の強い味方だ

駐日米国大使 ハワード・H・ベーカー

 ジョージ・W・ブッシュ大統領と小泉純一郎首相の首脳会談は大成功を収め、両首脳は、日米同盟の中心的な役割を再確認した。ブッシュ大統領は、テロに対する共同の戦いへの日本の貢献について謝意と称賛を表し、小泉首相と首相が進めている構造改革への支持を伝えた。

 今回は4回目の会談であり、相性の良さもあって両首脳間で、日米関係を定義するさまざまな課題や責務に関して、率直で意義のある話し合いがもたれた。大統領とローラ夫人は、日米両国が同盟国、そして友人として、かつてないほど親密な関係にあると感じて次の訪問国へ向かった。

 さらに、コリン・パウエル国務長官は、川口順子外務大臣と初の会談を行うことができた。2人は、心置きなく、効果的に意見を交わし、コミュニケーションの重要な基礎となる心からの個人的関係を築いた。

 大統領は国会演説の中で、今回のアジア歴訪の旅を日本から始めた理由について、日米同盟が太平洋地域に平和の時代をもたらし、この地域が民主主義と繁栄を享受できるようにしたからだと述べた。歴史を振り返るなら、日米両国の同盟と友好関係には、実に注目すべきものがある。両国民は、まったく異なった文化と背景を持ち、地理的距離と異なる言語によって隔てられている。わずか50年あまり前には、大きな争いで対立したが、現在では両国は同盟国であるのみならず真の友好国でもある。

 日米関係は、単なる文書の上での同盟関係ではなく、2つの偉大な国の国民間の友情以上のものである。過去10年間、毎年4万人以上の日本人が米国の大学で学んでいる。毎年500万人の日本人が米国を訪れており、日本の統計によれば、海外在住の日本人にとって、米国は非常に人気が高い(30万人を超える日本人が全米各地で暮らしている)。

 米国文化の中で、日本人に受け入れられていないものはほとんどなく、私たち米国人もまた、私たちなりのやり方で、日本について学び、日本と日本文化を好きになってきた。日本政府が費用を負担する「JET(外国語教師派遣)プログラム」を通して、長年、大勢の米国人が、英語を教え、日本という素晴らしい国について学ぶために日本に来ている。このプログラムは大きな成功を収めている。

 今後も、日米両国は、さまざまな政治的、経済的問題を協議し、ブッシュ大統領と小泉首相が築いた強固な枠組みの上に、さらに実績を積み上げていく。両国は、国内での経済問題、継続する地球的規模のテロの脅威、そして世界の2大繁栄国としての開発途上国に対する責任に取り組んでいく。その際に、ブッシュ大統領が述べたように、「この先に待ち受ける将来の作業において、日本は米国政府という強い味方を、そして米国民という揺るぎない友を持っている」ことを日本の皆さんに知っていただきたい。

 私個人としては、これまでに4回の首脳会談(レーガン大統領時代に3回、そして今回)の準備と実施に関わったことは大変名誉なことである。過去の首脳会談の重要性と成果を軽視するわけではないが、今回の会談が最も円滑で効果的な首脳会談であったと率直に言うことができる。日本政府と国民、そして宮内庁をはじめ首脳会談の準備と実施に関わったすべての人々に対して、大統領と米国政府そして私自身の感謝の気持ちを伝えたい。

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