embassy seal U.S. Dept. of State
Japan Embassy flag graphic
U.S. Policy Documents


*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

アフガニスタンの再建

ホワイトハウス

グローバル・コミュニケーション室

2003年1月9日

「米国とアフガニスタンは、近隣諸国との争いのない安全で安定したアフガニスタンが、両国に共通する目標の達成のために重要であるとの信念を共有している。両国は、アフガニスタンの安全保障上の必要を満たす、永続・恒久的な解決策は、アフガニスタン自身の能力の強化に基づく必要があるとの見解を共にしている」 
― 米国とアフガニスタンの新たなパートナーシップに関する共同声明、2002年1月28日

 ハミド・カルザイ大統領およびアフガニスタンの指導者たちは、自国が国際社会の有効なパートナーとなるという未来像を描いている。ブッシュ大統領とカルザイ大統領は、アフガニスタンの新たなより良い未来、恐怖と戦争と貧困のない未来に向けて、結束している。2002年1月28日の共同声明の中で、ブッシュ大統領とカルザイ大統領は、「われわれは、アフガニスタンの多様な民族の未来と伝統の尊重と、タリバンにより痛ましいまでにゆがめられ悪用されてきた偉大なイスラム教への敬意を約束する」と述べている。

 2001年10月1日以降、米国は、アフガニスタン国民のための人道支援と復興支援に8億4000万ドルを約束した。そして、2002年1月の東京会議で米国が約束した2億9700万ドルの95%は履行済みである。国際社会は、アフガニスタンに対し、人道支援と復興支援を含め、50億ドルの支援を約束した。2002年に、国際社会は、アフガニスタンに20億ドルの支援を約束した。この支援のほぼ全額(18億8000万ドル)は既に利用されたか、あるいは現在利用されている。

アフガニスタンにおける米国の支援活動ハイライト
  • 米国は、今週、14の女性センターの建設に250万ドル、さらにビジネスとNGOの運営、政治参加および少女の教育について女性を教育するために100万ドル、帰還難民と復員兵士に雇用の機会を与える「アフガニスタン保全部隊」に100万ドル、そしてアフガニスタン人権委員会に100万ドルを提供すると発表した。
     
  • 女性リソースセンターは、女性支援用の1億ドルの一部である。

  • 米国は、アフガニスタン政府の国軍創設を支援している。2002年に、米国兵士は、1600人のアフガニスタン兵士に対する訓練を支援した。

  • 米国は、カブール、カンダハル、ヘラートを結ぶ商用幹線道路の再建に8000万ドルを投入した。この工事は、現在行われている。 

  • 2002年4月以降、430万人のアフガニスタンの子供たちが、はしかの予防接種を受けた。

  • 過去2カ月間で、アフガニスタンの子供たちのための米国基金は100万ドルを超える資金を集めた。これにより、2001年10月以降、基金への寄付金総額は1140万ドルになった。

安定維持のための活動

米軍の活動: 米軍のアフガニスタンにおける活動は、次の段階に移りつつある。2003年2月までに、米軍の活動の75%が、保安態勢の立て直しと民間施設再建の支援に向けられる。これらの活動は、アフガニスタン人が自らの安全を確保し、自国の再建を続けることができるよう、安定した環境を創りだすのに役立つ。

 「われわれは、アフガニスタンが自国の軍隊を作り上げるのを援助していく。これが、今回の訪問で最も重要な部分である、私には思われる。自由を支持し、専制政治に立ち向かって自由を支持した方をお迎えすることに加えてである」 
― ブッシュ大統領、於ローズガーデン、2002年1月28日

アフガニスタン国軍: 米国は、アフガニスタンを防衛し、今後起こりうる外部からの脅威に対応するために7万人規模の軍隊を創設するというアフガニスタン政府の計画を支持する。米国は、アフガニスタン国軍を復活させるための国際的活動を主導しており、1600人の兵士から成る4つの大隊の訓練と装備を支援してきた。米国はまた、軍隊のインフラを支援していく。これには、兵舎、食堂施設そして訓練場の再建のための1600万ドルが含まれる。

人道的地雷除去: 地雷による脅威は未だに、正常な生活に戻る上での大きな障害になっている。昨年は20万人にものぼるアフガニスタンの人々が、地雷により負傷した。米国が人道的地雷除去に対する支援を開始した1998年以降、アフガニスタンの地雷除去作業員は、約25万個の地雷と275万個を超える不発弾を廃棄処理して、2000平方マイルの土地の安全を確保した。地雷除去作戦は、150万人を超える難民と国内避難民の帰還を助けると同時に、死傷率を50%低下させた。米軍は、アフガニスタンにおいて地雷の敷設は一切行なっていない。

政治制度

制度の強化: 米国は、アフガニスタン国民による市民制度の強化および民主主義と安定の強化を援助するために、3800万ドル以上の投資を行っている。実務業務面の支援と技術支援により、司法制度の確立、中央銀行の再建、そして政府の金融管理制度改革を援助している。

委員会: アフガニスタン政府は、新憲法の起草、司法改革の推進、そして人権尊重の促進のために、3つの委員会を設立した。この1年の間に、アフガニスタン政府は、これらの委員会の創設に著しい進展を遂げた。米国は、委員会の作業の促進に500万ドルを提供し、他の国々にも各自の約束を実行するよう促した。

政治: 米国は、アフガニスタン国民がタリバンの専制支配に終止符を打つのを援助した。そして、アフガニスタン国民が女性と少数民族を含む新たな政治制度を構築する手助けを続けている。米国は、現政府を設立した2002年6月の緊急国民大会議(ロヤジルガ)に対する後方支援を行なった。ロヤジルガに参加した1700人の中の220人が女性だった。1年前まで、女性が外出する時には、親類の男性による同伴が義務付けられていた。米国は、1050万ドルを要するアフガニスタン国営ラジオの放送施設建設等における技術援助により、カルザイ大統領下の中央政府を強化する支援を続けていく。

女性の地位向上: アフガニスタン政府は、女性が仕事を獲得し、家族を支え、アフガニスタンの政治・公人生活に溶け込んでいくために必要な教育・技術・手段を女性に与えることを望んでいる。アフガニスタンにおける米国政府の計画の大半が、女性を支援している。しかも、かなりの数の計画が、女性のみを対象にしたものである。これには、アフガニスタンの女性課題省ビルの改装、同省に対する技術顧問の派遣、インターネットアクセスを備えた女性リソースセンターの設立、コンピューター訓練、そして女性の権利に関する印刷物とビデオが含まれる。

 さらに、職業訓練、ネットワーキング、未亡人や孤児へのソーシャルサービスを提供する14の地区別女性センターの創設が進められている。2002年1月にブッシュ大統領とカルザイ大統領が発足させた米国・アフガニスタン女性協議会は、政府省庁で働く女性のためのコンピューター教育や指導者教育を含むアフガニスタン女性支援に向けて、米国の民間部門を動員してきた。

 「われわれは、アフガニスタンを野蛮な政権の束縛から解放した。アメリカ人には理解しにくいことだが、多くの少女が、これらの人々のせいで、学校に通ったことがまったくなかった。今や、米国と米国の友好・同盟国のおかげで、これらの少女たちは学校に通っている。ここ米国にいるわれわれは、解放者であって征服者ではない。あらゆる人の命が大切である。それが、アメリカ人の命であろうが、アフガニスタンの少女の命であろうが大切である」
 ― ブッシュ大統領、於アーカンソー州リトルロック、2002年8月29日

麻薬対策、警察・司法部門改革: アフガニスタンは、自国の警察・司法部門の改革を望んでおり、米国は、このための6600万ドルの資金でアフガニスタンを援助している。この資金は、以下の各種活動に利用されている。

  • ケシ栽培者の転職のために5万2000を上回る短期雇用の創出 
  • 7000人の警察官を訓練・装備し、首都カブールの安全を改善するための援助
  • 法曹用のインフラを提供し、裁判所を効果的に機能させるための支援による司法部門の改革

 米国と米国の連合パートナーは、アフガニスタンが女性を含む警察官・裁判官・検察官に近代刑事裁判の原則と人権に関する教育を行なう施設を創設するのを援助している。英国は、麻薬との戦いの支援を主導している。ドイツ政府は、警察に関する活動を主導しており、またイタリア政府は、司法部門の再建活動を主導している。

インフラ

 カルザイ大統領は、アフガニスタンのインフラ再建を最優先課題にしており、ブッシュ大統領はこれを支援することに同意した。これらの活動には、カブール、カンダハル、ヘラートを結ぶ商用幹線道路の修復支援として米国が約束した8000万ドルが含まれる。2002年11月に始まったこの道路の建設は、2004年の完成を目指して進められている。さらに米国は、28の橋と4000キロを超える2級・3級道路の修復・再建でアフガニスタン政府を援助している。このために、北部に通じる重要な通信ラインと輸送ラインを1年を通して確保することに役立つサランのトンネル・ハイウェーの防寒設備のために160万ドルを提供し、6000を超える井戸・運河・ダム・水道を修復している。

保健

 2002年に、米国は、アフガニスタンにおける保健のために2300万ドル強を提供した。2002年4月以降、農村地域の200万人のアフガニスタン人が、1次医療へのアクセスの改善による恩恵に浴した。さらに、430万人の児童が、はしかの予防接種を受けており、殺虫消毒が施された蚊帳12万帳が提供された。68カ所の診療所に薬品と機器が支給され、全国規模の小児麻痺撲滅計画の中央監視システムが復活し、助産婦のための国家カリキュラムが改定され、助産婦助手に対する教育が開発された。28カ所の診療所・病院を含む保健施設が既に再建されており、また国民保健資源評価が完了すれば、それを用いて、最高600カ所の一次医療施設の建設と修復の適切な場所が決定される。

教育

 2001年にはアフガニスタンの児童の大半が就学していなかった。しかし今では、300万人の児童が学校に通っている。米国から、アフガニスタンの生徒たちは1500万冊を超える教科書を受け取り、教師は3万セットの教育用キットを受け取った。また米国は、230校を超える校舎の再建・修復を支援した。カブールで1360人の教師に再教育を施し、その65%が女性であった。60人の教員養成指導教師が養成され、その70%が女性である。ユニセフと教育省が協力し、アフガニスタン全域で復学計画を進めた。さらに、米国の資金援助を得、アフガニスタンの大学、教職員、寄宿舎の整備・修復が進められている。

人道的活動

アフガニスタンの子供たちのための米国基金: ブッシュ大統領が2001年10月に「アフガニスタンの子供たちのための米国基金」を発表して以来、集められた額は1140万ドル。内100万ドルを超える額が、過去3カ月間に集められた。アフガニスタンでは、この基金により、学校用戸棚1750本と教師用キット750セットそして学校カバン13万個が購入され、また、多くの学校で校庭が新設された。防寒用具や医薬品キットの提供や診療所の修復も、この基金で行なわれた。米国赤十字社は、基金に寄せられた77万7674通の手紙と寄付を処理した。この件に関する詳細は、http://kidsfund.redcross.org  に掲載されている。

難民: この1年で、200万人を超えるアフガニスタンの難民と国内避難民が故郷に帰還した。過去1年の間に米国は、1億4570万ドルの寄付をもって、最も貧しく弱い帰還民の一部を援助した。計画には、難民を帰還させ再定住を支援する国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)向けの6700万ドルが含まれている。そして、これらの計画により、アフガニスタンへ戻るのに必要な交通費が支払われ、難民が母国社会に再び溶け込むのを援助するために小麦と若干の基本生活必需品が支給された。最も貧しい4万世帯の難民家族には、家屋の基本的な修理に役立つシェルターキットも支給された。

 国際社会は、多数の難民が帰還した地域に3000本近い数の井戸をつくっている。また米国の支援により、500棟の家屋が改装され、バーミヤンとバグラーンの両州の帰還民を対象に建設訓練が行なわれた。タカールとクンドウズの両州で、米国は、6万人もの難民に緊急シェルターキットと防寒キットを支給しており、これにより帰還民が家屋の修復・再建をしたり、診療所や学校を再建し、バーミヤンとカブールでは家畜の補充が可能になる。

食料援助: 2001年10月1日以降、米国はアフガニスタン国民に36万5000トンを上回る食糧援助を行ってきた。この援助は、昨冬の飢饉の回避に役立った。2億ドルを超すこの支援は、全部でおよそ900万人の最も弱い人々を対象にしていた。これには、自然災害や紛争の被害者、帰還難民、そして国内避難民が含まれる。米国は、世界食糧計画を通じて行なうアフガニスタンへの食糧援助全体の約70%を供給している。

緊急援助: 今年、米国は、緊急シェルター資材、建設、防寒ニーズ用に2200万ドル提供した。

経済活動

 財政・銀行改革、貿易政策、法的・規制枠組み、そして国有銀行と公共企業の民営化が、アフガニスタン政府により進められており、その促進のために、今後3年間にわたり、米国は5000万ドルを提供する。これらの活動は、アフガニスタン通貨の中央政府による完全管理の復活を目指すアフガニスタン政府の野心的計画を支持するものである。アフガニスタンは、一般特恵制度を含む国際貿易協定への加盟を申請中であり、アフガニスタン・アメリカ商工会議所が国際投資を刺激する活動を行なっている。

農業: アフガニスタン人の70%が農業に携わっており、2002年において農業部門に対する米国の資金援助総額は5000万ドルに上った。この援助の目的は、穀物生産量の改善にある。昨春の種まき期に米国は、アフガニスタンにおいて7000トンの種子と肥料を提供し、4万人を超える農民に技術支援を行なった。昨秋の種まき期には、10万人以上のアフガニスタン農民が支援を受けた。今後2年にわたり米国は、さらに4万8000トンの種子を提供し、農家の灌漑施設修復を援助していく。2002年におけるアフガニスタンの農業生産は、2001年に比べて82%向上した。

 HOME |  U.S. CITIZEN SERVICES |  VISAS |  POLICY ISSUES |  STATE DEPARTMENT
CONTACT US |   PRIVACY |  WEBMASTER
Embassy of the United States